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第31回南方熊楠賞受賞者

第31回南方熊楠賞受賞者

山極 寿一(やまぎわ じゅいち)氏
京都大学名誉教授
生年月日:1952(昭和27)年2 月21 日(69 歳)
学位:理学博士
専門:人類学・霊長類学

 

略歴

学 歴
1975年3月:京都大学理学部動物学科卒
1977年3月:同大学大学院理学研究科修士課程修了
1980年5月:同大学大学院理学研究科博士課程単位取得退学
職 歴
1980年6月~1982年3月:日本学術振興会アフリカ研究センター奨励研究員
1983年1月~1988年6月:財団法人日本モンキーセンターリサーチフェロー
1988年7月~1997年12月:京都大学霊長類研究所助手
1998年1月~2001年6月:同大学大学院理学研究科助教授
2002年7月~2014年9月:同大学大学院理学研究科教授
2011年4月~2013年3月:同大学大学院理学研究科長・理学部長
2014年10月~2020年9月:同大学総長
2017年6月~2019年6月:国立大学協会会長
2017年10月~2020年9月:日本学術会議会長
現在:京都大学名誉教授

受賞歴

大同生命地域研究奨励賞(2006年)
日本人類学会功労賞(2018年)
京都市特別功労賞(2020年)

研究活動

日本列島に生息するニホンザルの形態・社会・生態の地域変異を調べ、ニホンザルの列島への分散過程、環境経度による社会の変異を研究、アフリカではゴリラの社会・生態に関する調査を3亜種4地域にわたって調査し、ゴリラの地域変異、種分化の特異性、種内の社会変異とその要因について研究した。また、同所的に生息するゴリラとチンパンジーの生態・社会の特徴を比較し、系統の近い2種の類人猿が共存している実態を解明し、その進化的背景を検討した。さらに、霊長類、とりわけ類人猿の生態・社会・生活史の特徴を人間と比べ、人類に特異的な特徴がいかなる進化史的背景をもって発達してきたかを考察し、それらが現代の社会で人為的な環境の下で変容を迫られ、環境条件とミスマッチを起こしていることを指摘し、科学技術が急速に発展して地球環境も人体も大きく変わる10年後、30年後の未来に対して警鐘を鳴らしつつ、その対策に提案してきた。
1983年より2007年までアフリカの類人猿や狩猟採集民の生態・社会・共存を対象とした海外学術研究、基盤研究Aの代表者を継続し、2007~11年には基盤研究S「資源利用と闘争回避に関する進化人類学的研究」の代表者、2009~14年にはSATREPS(地球規模課題対応国際科学技術協力)「野生生物と人間の共生を通じた熱帯林の生物多様性保全」(相手国:ガボン共和国)の代表者を務めた。2011~14年には英文の学術誌PRIMATESの編集長、2006~10年には日本霊長類学会会長、2008~12年は国際霊長類学会会長を歴任。

主要著書

『ゴリラ』東京大学出版会、2005年
『サルと歩いた屋久島』山と渓谷社、2006年
『暴力はどこから来たか-人間性の起源を探る』NHK出版、2007年
『家族進化論』東京大学出版会、2012年
『「サル化」する人間社会』集英社、2014年
『ゴリラからの警告「人間社会、ここがおかしい」』毎日新聞出版、2018年
『京大総長ゴリラから生き方を学ぶ』朝日文庫、2020年
『スマホを捨てたい子どもたち』ポプラ新書、2020年
『人生で大事なことはみんなゴリラから教わった』家の光協会、2020年
共著『日本の人類学』ちくま新書、2017年
共著『人類は何を失いつつあるのか』東海教育研究所、2018年
共著『ゴリラの森 言葉の海』新潮社、2019年
共著『「言葉」が暴走する時代の処世術』集英社新書、2019年
共著『未来のルーシー』青土社、2020年
共著『虫とゴリラ』毎日新聞出版、2020年