須佐神社

 鬪雞神社の東北東約2kmに位置し、左会津川左岸の水田に囲まれた独立丘陵に鎮座する神社である。古くから周辺3箇村では鎮守社として牛頭天王社と呼んだが、1871(明治4)年に須佐神社へと改称した。神林はコジイ・イヌマキ・アラカシなどの照葉樹を中心とするが、モミ・スギなどの大木が混在することから二次林としての性質が強い。熊楠は、『南方二書』において、須佐神社のシイに寄生した大葉ヤドリギが紫褐色の花を咲かせたと記した。須佐神社の神林は今なお深い樹叢を成し、霊地としての良好な風致景観を伝える。

万呂村の天王の社には大葉ヤドリキ多く、中には寄主たるシイノキよりも二倍も長きあり。
いずれも秋末に紫褐色の異様の花を開く。
小生は山中でこの木多少見しも、ここのごとく年々盛んに花実あるを見しことなし。
※明治4年牛頭天王社から須佐神社に改名
                                      『南方二書』


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