第7回特別企画展 牧野富太郎と南方熊楠 開催!!


イベント詳細


ギャラリートーク(展示説明会)開催決定!!

牧野富太郎(1862-1957)は、日本の植物分類学を築いた偉大な植物学者です。一方、南方熊楠(1867-1941)は民俗学の分野における近代日本の先駆的存在であるとともに、「隠花植物」と呼ばれていた菌類・変形菌類等にとりくんだ生物学者でもあります。牧野と南方はとともに、前近代の博物学・本草学から近代植物学への橋渡しの時代、明治・大正・昭和に活躍しました。
ほぼ同時代に活躍した二人は,どのようなかかわりを持っていたのでしょうか。
この展示では,南方熊楠の高等植物への関心を,世界的植物学者「牧野富太郎」との交流から考えます。
会期
8月1日(土)~9月23日(水)
会場
南方熊楠顕彰館 学習室
ギャラリートーク(展示説明会)
・8月16日(日)14:00~
土永知子(南方熊楠顕彰会学術部委員、日高高校教諭)

・9月5日(土)14:00~
田村義也(南方熊楠顕彰会学術部副部長)

・9月19日(土)14:00~
土永浩史(南方熊楠顕彰会常任理事、田辺高校教諭)
展示
・はじめに
・現代科学への橋渡し(Natural historyからScienceへ)
・牧野富太郎の植物分類学
・「新種」の発表
・熊楠の新種
・二人の共通点
・往復書簡
・牧野富太郎・南方熊楠年表
・-蘚苔類編,マキノゴケとクマノチョウジゴケ-
・すれ違う南方熊楠と牧野富太郎
展示品
・キノクニスゲ標本【首都大学東京 牧野標本館蔵】
熊楠は、牧野と交友のあった宇井縫蔵に頼んで、那智時代の採集品など植物標本を大量に送付している。これらの標本の多くは、牧野が眼を通した上で返送されたと思われ、現在は南方熊楠顕彰館に保管されている。しかし、一部は牧野の手許にのこされ、現在は牧野標本館(首都大学東京)に収められている。ムラサキの字は牧野自筆。

・牧野・南方往復書簡(牧野宛南方熊楠書簡:高知県立牧野植物園蔵はレプリカ)
顕彰館所蔵の熊楠宛牧野富太郎来簡は2m60cmに及ぶもので、今回読み下し文を付け展示。牧野宛南方熊楠書簡(高知県立牧野植物園蔵)はレプリカに読み下し文を付け展示。

・大日本植物志【南方熊楠顕彰館蔵】
牧野から熊楠に送られたもの。

・マキノゴケとクマノチョウジゴケ
種名と和名に牧野の名が付いたマキノゴケ、学名に熊楠の名が付いたクマノチョウジゴケ。この2種の蘚苔類を解説するとともに、貴重な2ショット写真を紹介。

・宇井縫蔵来簡【南方熊楠顕彰館蔵】
牧野富太郎へ植物について問い合わせたことについての答えに関する書簡。別紙洋紙片は、牧野富太郎自筆の植物名の回答用紙。番号が書かれ、植物名が書かれている。
これが日記や熊楠の標本と一致している。
担当
土永知子・土永浩史・田村義也
協力
高知県立牧野植物園
高知県高岡郡佐川町教育委員会
首都大学東京 牧野標本館
独立行政法人 国立科学博物館
阪口總之輔氏
秋山弘之氏
「南方熊楠の生物・生態学関連資料のデータベース化と総合的研究(基盤研究B 18300301 代表者:京都工芸繊維大学 岩崎仁)」