【終了】第11回 南方熊楠ゼミナールのご案内


イベント詳細


 

申し込み多数により、申し込みを締め切らせていただきました!

 南方熊楠は、明治、大正、昭和初期という時代の中で実に幅広い業績を数多く残し、民俗学や比較説話学等の分野における近代日本の先駆者的存在であると同時に植物学、特に「隠花植物」と呼ばれていた菌類・変形菌類・藻類等の近代日本における初期の代表的な研究者です。

 南方熊楠の頭脳ともいうべき、田辺市中屋敷町の旧南方邸に残された資料は、隠花植物の標本約25,000点が国立科学博物館植物研究部に、その他の資料は、南方熊楠記念館(公益財団法人、白浜町)と南方熊楠顕彰館(田辺市)に分かれて保存されています。この十数年の間、『南方熊楠記念館蔵品目録』(1998年)と、『南方熊楠邸蔵書目録』(2004年)および『南方熊楠邸資料目録』(2005年)が相次いで編纂され、ようやく熊楠資料の全体像をうかがうことができるようになりました。そして、一連の目録編纂のために行われた資料調査の過程で、たくさんの新事実が明らかになり、これらの発見によって、最近まで半ば伝説的に語られて来た熊楠の生涯と業績には多くの修正が加えられました。また、平成18年の南方熊楠顕彰館の開館に伴い、一般の研究者が資料にアクセスすることが容易になり、資料を利用した論文、書籍等が増加し、熊楠の研究は飛躍的に進展しています。

 南方熊楠ゼミナールは、そうした資料調査の進展をふまえて、熊楠研究の最新の成果と熊楠の遺した業績や実像を広く発信するため、南方熊楠記念館と南方熊楠顕彰会が共催している企画です。熊楠生誕130周年にあたる平成9年に第1回を開催して以来、一般の熊楠ファンから研究者まで幅広く関心を持っていただく機会として、隔年で開催してまいりました。

 今年度は熊楠生誕150周年にあたり、国立科学博物館で企画展「南方熊楠-100年早かった智の人-」を開催する運びとなりました。その会場で開催する第11回南方熊楠ゼミナールは、詩人で作家の池澤夏樹先生をお招きし、「一個の人間が宇宙全体を知ることはできるか?」と題する講演をしていただきます。パネルディスカッションでは、今回の展示を担当した研究者により、近年の研究の進展をふまえて、「南方熊楠は何をしたかったのか?」について討議していただきます。研究の最前線からの発言により描き出される、現在進行形の南方熊楠像にご期待ください。

〇主催
南方熊楠ゼミナール実行委員会(公益財団法人南方熊楠記念館+南方熊楠顕彰会)
国立科学博物館

【日時】平成30年1月27日(土)  14:00~16:00 終了後展示観覧

【会場】国立科学博物館 日本館2階講堂(東京都台東区上野公園7-20)

【内容】
1.開会あいさつ
2.基調講演
「一個の人間が宇宙全体を知ることはできるか?」
 池澤夏樹(作家、詩人)
3.パネルディスカッション
「南方熊楠は研究者か? ―科学者技術者展からの11年を振り返る―」
パネリスト
 細矢剛、安田忠典、平川恵実子
コメンテーター
 萩原博光
コーディネーター
 田村義也
4.閉会あいさつ

(総合司会:岩崎 仁)

【定員】120名

【対象】高校生以上

【会費】無料(ただし、国立科学博物館の入館料620円(高校生以下、65歳以上は無料)が必要)

【申込方法】
南方熊楠ゼミナール実行委員会まで電話(0739-26-9909)でお申込みください。
申込期間:平成30年1月6日(土)9時~1月20日(土)17時
定員になり次第締め切ります。

【お問い合わせ】
南方熊楠ゼミナール実行委員会事務局
〒646-0035
和歌山県田辺市中屋敷町36番地
南方熊楠顕彰館内
TEL:0739-26-9909

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